ここでは銀行印として使う印は、お名前だけで作った方がいい理由を解説します。
銀行印は、銀行印に届け出て高額なお金の出し入れのときに捺すものです。
お金に関わる印なので非常に重要ですが、届出の際のルールは、実印と比べると自由度が高いです。
自由であるが故に逆に、名字で作ったらいいのか?それとも名前?はたまたフルネーム?など、迷う方も多いようです。
そのため私たちはお名前で作ることをオススメしています。
以前は、男性はお苗字、女性はお名前とお伝えしていましたが、色々考えると性別問わずお名前の方がメリットが大きいことがわかりました。
3つの理由をご紹介しますので、参考にしてみてください。
全員苗字だと、どれが誰の印か分からなくなるから
よく聞くのが、銀行印を三文判にしている方。
もちろん届出上は問題ありませんが、印章を管理する側に色々と不具合が出てきます。
1つは同じものが手に入ってしまうセキュリティ上の問題ですが、今回のテーマとは異なる内容なので割愛します。
もう1つは、仮にオーダーでもお苗字で作った場合、家族が増えるとどれが誰のかわからなくなってしまうこと。
きっかけは主婦であるお客様の声でした。
印鑑は全て私が管理してるんですけど、苗字ばっかりで毎回どれが誰のか分からなくなっちゃうんですよね
同じような経験をされてる方も多いんじゃないでしょうか?
毎回印章を全部取り出して、1つ1つケースを開けて、書体は違うけど、全て鈴木。
「どれだ?」
銀行に全部持って行って、その都度窓口の方に聞いてもなかなか教えてくれない。
仕方なく交渉の末、消去法で解決。
「あーもう!」
毎回は結構大変です。
中にはケースなどにお名前のシールを貼って区別されていたり。
これもあまりスマートじゃないです。
であれば誰の印か分かるように、全員名前で彫ってあると分かりやすいですよね?
このとき以降、鈴印では銀行印を作られる場合は、お名前をオススメするようになりました。
将来苗字が変わるのに性別は関係ないから
最近では私たちも非常に意識しているポイントです。
参考に私の親父の時代は以下のようにオススメしていました。
【男性】大きめ・苗字
【女性】小さめ・名前
現在オススメするときは、それらを見直しています。
【男女共通】同じサイズ・お名前
大きさを変える根拠も曖昧でしたので、今は同サイズをオススメしています。
もちろん個人の感覚で、変えたいとか、大きく感じる場合は、その感覚が一番良いとお伝えしていますが。
彫刻内容に女性の場合お名前をオススメしていた理由は、結婚後も使えるようにでした。
ところが今では男女のどちらの姓が変わるかはわかりませんので、同じお苗字をオススメしています。
例えば赤ちゃんのときに作った銀行印を一生使う方も多いです。
その場合はやはり、お名前だけの方が、先のことを考えずに使用することができますからね。
想いの限りを込めた名前だから
私自身がオススメを変えた一番の理由は、個人的な出来事でした。
それは子供の銀行印を彫る際。
子供達の名前は夫婦で考えたんですが、それこそ毎回産みの苦しみ。
それぞれ半年以上は産まれる前から、様々な候補を挙げ、文字を置き換えたり、画数を調べたりして、本当悩んだものです。
そして産まれた瞬間にビビッときて確定。
そうこうし、いざ子供の銀行印を彫ってあげようと思った瞬間・・・
せっかくあんなに考えたんだから、命名に責任を持つ意味でも名前で彫ってあげたい
もう誰にも相談せず、今までお客様に苗字を進めていたにも関わらず、名前で彫っていました。
でもこの想いはみなさん共通だと思い、それからはお名前をオススメしています。
最後に
以上が、銀行印は名前だけの方がいい3つの理由です。
決まりがないのって実は不自由でもあったりします。
自分でルールを決める必要が出てきますので。
なので最初に、ずっと変える必要のない決まりを作っておくと後々楽です。
今回ご紹介したように、それらの理由は多くの人とのやり取りの中から導き出した1つの方法です。
もちろん各ご家庭で違うルールを決めておくのも1つですので、参考にしてみてください。
印章は思った以上に長い長いおつきあいになりますので。
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