ここでは印鑑の「サイズ」について詳しく解説してきます。
適切なサイズの印鑑は、文書の説得力を増すだけでなく、個人や企業の品位を高めることができます。
そのため、実印、銀行印、認印それぞれにおすすめのサイズと、その選び方について、実用的なガイドラインをご紹介します。
まず前提として、実印には印鑑登録で定められたサイズの規定がありますが、銀行印や認印は基本的に自由です。
また一般的に、実印→銀行印→認印と、小さくする傾向がありますので、その前提で読み進めてください。
印鑑の用途別オススメのサイズ
まず最初にオススメのサイズからご紹介します。
フルネームの実印:16.5㎜
フルネームの実印は、少し大きめの16.5㎜が一番人気です。
1世代前は15㎜が一般的でしたが、ひとまわり大きい方がより立派に見えるためです。
また以前は男性は16.5㎜女性は15㎜のように、性別で大きさを変える傾向もありましたが、最近では時代の流れもあって同サイズをサイズをオススメしています。
もちろん15㎜をお選びいただいても決して小さくありませんので、お好みでお選びいただいて問題ありません。
姓もしくは名の銀行印:15㎜
考え方として、フルネームの印よりも1回り小さいサイズがオススメです。
大きさで用途を区別する意味もありますが、目の錯覚で文字が混み合っているフルネームより、隙間の多い姓もしくは名の印は大きく見えます。(詳しくは後述します)
フルネーム印よりも小さくすることで、区別だけでなく、見た目のバランスも良く最適です。
お苗字の認印:12㎜
お使いになる環境で制限がなければ、ちょっと大きめの12㎜がオススメです。
例えば組織内部で捺す場合、役職によってサイズを変えているところが多いです。
まだ入社したばかりで詳しく分からない場合は、ひとまわり小さい10.5㎜が無難です。
ちなみに安価に販売されている既製認印は10㎜ですので、それよりもちょっとだけ大きくなります。
そのためご家庭でご自身用として使うなど場合などは、12㎜が見た目も良くオススメになります。
フルネーム実印が大きいサイズが人気の理由
ここまでで印章の大きさの全体のイメージが掴めたかと思います。
ではなぜフルネームほど大きくするのかを、見た目でご説明します。
上がフルネームで下が苗字の、見た目の大きさ比較です。
上のフルネームの方が目の錯覚で小さく見えますよね?
他にも文字数や漢字の線数の違いにより同じ直径でも異なって見えます。
そのためフルネームは、姓もしくは名よりも、大きくするとバランス良く見えます。
印鑑のサイズの規定
冒頭でも書いたように、実印だけは大きさの規定があって、そこから外れると印鑑登録ができません。
なのでここでは、サイズに関して詳しくご説明してきます。
実印にはサイズの規定があります
案外知られていないのが、実印には大きさの規定があることです。
地方自治体によってサイズが異なりますが、一般的には以下になります。
印影の大きさが8㎜以上25㎜以内の正方形に収まるもの
文章にすると分かりにくいんで、図に表してみます。
サイズだけで見ると、市販されている三文判は10㎜のため一般的には登録可能です。
ただし地方自治体によっては12㎜以上ないと登録不可と規定されている所もあります。
つまり12㎜以上であれば登録可能と考えて問題ありません。
サイズの上限に関しては、そもそも25㎜より大きい印は、鈴印にも置いてませんのでご安心ください。
印章にはサイズの規格があります
全体のサイズ構成が分からないと、なぜそのサイズがバランスが良いかも分かりにくいと思いますので、ここで印鑑のサイズの規格についてご説明します。
一見中途半端なサイズに見える印鑑の規格ですが、尺貫法(日本の伝統的な長さや重さを測る単位系)により、決定されています。
- 1分=3㎜
- 1厘は0.3㎜
つまり
- 10.5㎜=3分5厘
- 12㎜=4分
- 13.5㎜=4分5厘
- ・・・・・
既製印のサイズの規格
印章にはご存知のように、100円で売っている既製品も存在します。
そして既製品にも規格があります。
既製印で一般的なものは、10・10.5・12㎜の3種類。
そのため実印や銀行印などの登録印は、既製印と区別する意味でも13.5㎜以上がオススメになります。
参考までに印章の場合、大きいサイズほど立派に見えますので、重要な印ほど大きいサイズが好まれる傾向があります。
最後に
改めてオススメのサイズをまとめておきます。
【フルネームの実印:16.5㎜】
【姓もしくは名の銀行印:15㎜】
【お苗字の認印:12㎜】
実印は規定があったり、それ以外はなかったりと、少々複雑な側面もあります。
またオススメのサイズは、もしかするとお店ごとの考え方によっても違っている場合も考えられます。
私たちはお客様の決断をサポートするために、時代に合わせてご提案をその都度アップデートし、現在は上記のサイズ感がベストと考えています。
お立場によっても、また環境によっても異なりますので、上記を1つのガイドラインとしてご判断ください。
作るのは一生に一度、そして一生使います。
そんな実印だからこそ、ご納得いくまで是非じっくりご検討ください。
それでも迷った場合はお気軽にご相談ください。
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